夢のまた先にある夢
夢のまた先にある夢
開幕からあっという間に2カ月が経過した、33年目のJリーグ。
夢のJ1元年を戦う俺の箱推しファジアーノ岡山ちゃんは、第10節を終えなんとなんと暫定4位!
4位です、もっかい言うけど4位です。
いやいや大健闘を超えてちょっと神がかってきてるというか、上手くいきすぎてて阪神ファンは不安です?
まぁもちろんこのままずっといけるとは思ってないんやけど、それにしても初の中国ダービーでまさか広島に勝っちゃうとは、それも広島で…。
いやーホンマすごすぎっつーか何がすごいってリーグ最少失点にして反則ポイントも最少、つまりフェアプレーランキング1位なんよね。
前線からバンバン追っかけて後ろも体張りまくって、でもそれらはあくまで攻撃のための守備であり、ここまで退場者ゼロ。
早い時間帯に不用意なカードをもらうこともなく、だからこそ90分間強度を保ってプレッシャーをかけ続けられてるんやと思う。
晴れの国、凪の瀬戸内海で体現されるクリーンなフットボール。
勝っても負けても地元じゃなくても、俺は“その街らしい”チームが好き。
勇敢に守って果敢に攻めて、全員で走って全員で勝つ。
もう怖くないぞJ1、いけるとこまでみんなでいこう!

「みんなも疲れてると思うけど、選手たち今いちばんしんどいからここ頑張ろう!立ったり声出すのが恥ずかしい方は座ったままでも、手拍子だけでもいいので応援お願いします!選手たちの力になります!」
超満員の中国ダービーを観ながらふと耳に蘇ったのは、こじんまりと集ったアウェイゴール裏の紫色に向かって必死に呼びかける若きコールリーダーの声。
あれはたしか、大黒フィーバーに沸く2005年の万博陸上競技場-
当時の俺はサッカージャーナリストを志す大学生で、J1全チームのゴール裏を勝手に『取材』しとったんやけど、あんな丁寧な言葉づかいで気を配るコールリーダーは初めて見たし、後にも先にもあのにーちゃんだけやった。
えぇなぁ、こういうチームが強くなってほしいなぁ。

あれから20年、サンフレッチェ広島は本当に強くなり、新スタジアム設立の夢を叶え、そして夢を与えてくれる素晴らしいクラブに成長した。
彼が地道に蒔き続けた種は芽を出し花を咲かせ、日本一まぶしいバイオレットガーデンになった。
隣県にこんな最高のロールモデルがあることに感謝と敬意を表しつつ、俺たちも続こう。
夢のまた先にある夢。
夢は多い方がいいし、きっと大きな方がいい。